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書籍名 | : | 笑わぬでもなし | |
シリーズ | : | 単行本 | |
著者 | : | 山本夏彦 | |
初版発行 | : | 昭和五十一年五月三十日 〔1976年〕 | |
紹介版 | : | 昭和五十一年五月三十日 第一刷 | |
発行者 | : | 安部亥太郎 | |
発行所 | : | 株式会社 文藝春秋 | |
ISBN | : | 0095-333800-7384 | |
定価 | : | 980 | |
頁 | : | 251 | |
印刷 | : | 共同印刷 | |
製本 | : | 中島製本 | |
装幀 | : | 国東照幸 | |
初出誌 | : | 「諸君!」連載昭和四十八年四月号より同五十一年三月号までの三十六編のうち | |
二十七編を収めた。 | |||
かいつまんで言う | : |
「諸君!」連載の『笑わぬでもなし』を選び纏めた本。 この時代でこその装幀であり、その拘りは何であろうか。 雑誌「諸君!」はよく出てくるが、皆が皆知っているとは思えないので少し説明を加えると 「文藝春秋のオピニオン雑誌」で、意識して明らかに 普通言う「右寄り」である。巻頭の 「紳士と淑女」と巻末の山本夏彦氏の「笑わぬでもなし」が定期コラムとして有名で、 『「諸君!」1985年1月号 発行:文藝春秋』のコラム「紳士と淑女」の中で山本氏を 『だが、彼はすでに巻末に居る。しかも「諸君!」は巻末から読むのが面白いと、かねてから 評判である。なんとかして潮を転じ、巻頭から読ませたい。しかし彼はこのたび菊池寛賞を 得て、その筆の冴えは満天下の子女の知るところとなった』と書いているのを読むと、両者の 関係と「紳士と淑女」の旨みがよくわかる。 また、『「諸君!」1993年2月号 発行:文藝春秋』の「紳士と淑女」では『「諸君!」巻末に 「笑わぬでもなし」を書き続ける山本夏彦を、褒める人は多い。なるほど賞賛に値する筆だか、 生きている人と死んだ人の区別がつかないくらいだから、一種変痴気な人である。』と評して いる。残念ながら「諸君!」は平成21年6月号を最後に休刊となっている。 そこに永い間書いたもので、一つ一つのコラムもかなり長い。 本書「世話話」では『のちに私は人を嫌悪するあまり、犬の振り見てわが振り直せ、と言うに いたった。私は犬を哺乳類のなかの上位に置くものではないが、それでも人よりはましだと 思っている。』と言う。偏屈の上に頑固。しかしその嫌悪はどこから来て、どこへ向かった のか・・・・・。 幸いに今は読める本は多い。 |
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シリーズ | : | 文春文庫 | |
初版発行 | : | 1984年9月25日 〔昭和59年〕 | |
紹介版 | : | 1984年9月25日 第1刷 | |
発行者 | : | 西永達夫 | |
発行所 | : | 株式会社 文藝春秋 | |
ISBN | : | 4-16-735201-X | |
定価 | : | 340 | |
頁 | : | 277 | |
印刷 | : | 凸版印刷 | |
製本 | : | 加藤製本 | |
カバー | : | 早坂 信 | |
単行本 | : | 昭和51年5月文藝春秋刊 | |
解説 | : | 西部 邁 | |
かいつまんで言う | : |
山本氏の文春文庫はこれが始めて。 この「解説」を掲載した本を絶版にしておくのは惜しい程に面白く、読む者を引きずり込ませる。 それは西部邁氏で『人が鬼でもありうることを知ってしまった氏のような人間は、いうまでもなく 夥しい絶望を背に負っているのであり、絶望は辛口まじりの口調で語られるほかない。』と 書くが、何か分る気がしてくる。 この解説は凄いものであり、思考深い人が『私は山本夏彦氏のよい読者ではなかった。』と 言いつつ、氏の色々な本を引用して漠然としたモヤモヤ感を見事なまでに晴らしてくれる 名品である。 |
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シリーズ | : | 中公文庫 | |
印刷 | : | 一九九二年一二月二五日 | |
初版発行 | : | 一九九三年一月一0日 〔平成5年〕 | |
紹介版 | : | 一九九三年一月一0日 | |
発行者 | : | 嶋中鵬二 | |
発行所 | : | 中央公論社 | |
ISBN | : | 4-12-201967-2 | |
定価 | : | 560 | |
頁 | : | 274 | |
印刷所 | : | 三晃印刷 | |
製本所 | : | 小泉製本 | |
カバー画 | : | 和菓子図譜『畫餅』より(招月亭文庫提供) | |
初出誌 | : | 『笑わぬでもなし』 一九七六年五月 文藝春秋刊 | |
解説 | : | なし | |
かいつまんで言う | : |
中公文庫版で文春文庫と2冊ある。 他には『二流の愉しみ』が「講談社文庫」『ダメの人』、『恋に似たもの』が「文春文庫」の併売で あるが、いずれも絶版で残念である。そしてそれが逆に改版出版が実現しない要因のような 気もする。 「文庫版あとがき」に『「笑わぬでもなし」というタイトルを私は気にいっている。まじめな話を まじめくさってするのは失礼だ、まじめは常に含羞を、または笑いを帯びなければならないと この連載を私はこう名づけたのである。』とあり「笑わぬでもなし」の初回が昭和48年4月号で 平成4年のこの時すでに20年もの連載を続けており、これはその初めからのコラムを纏めた 記念碑である。 |
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