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書籍名 | : | ダメの人 |
シリーズ | : | 単行本 |
著者 | : | 山本夏彦 |
初版発行 | : | 昭和五十四年三月二十五日 〔1979年〕 |
紹介版 | : | 昭和五十四年七月一日 第三刷 |
発行者 | : | 安部亥太郎 |
発行所 | : | 株式会社 文藝春秋 |
番号 | : | 0095-334960-7384 |
定価 | : | 980 |
頁 | : | 253 |
印刷所 | : | 共同印刷 |
製本所 | : | 矢嶋製本 |
装幀 | : | 坂田政則 |
カバーイラスト | : | 川田憲一 |
初出誌 | : | 「諸君!」に連載した「笑わぬでもなし」から選んだもの |
かいつまんで言う | : |
「諸君!」に連載した『笑わぬでもなし』から選んだ二冊目。 この本より山本夏彦氏の「室内」「諸君!」「文藝春秋」からの本は『装幀:坂田政則 カバーイラス:川田憲一または川田 徹または川田 進』となりこれはそのシリーズ9冊の 第1冊目である。 9冊のシリーズは「ダメの人」「恋に似たもの」「冷暖房ナシ」「『戦前』という時代」「生きている 人と死んだ人」「『豆朝日新聞』始末」「愚図の大いそがし」「世は〆切」「『社交界』たいがい」 であり、途中で「無想庵物語」「最後のひと」「私の岩波物語」「『室内』40年」が発行されている が、一連のシリーズとは別の造りとしている。 本人が「あとがき」に『人はダメ派とまくり派のふた派に分れる。まくり派というのは、ひたすら 女の尻をまくって、きっとそのなかに何かあると信じて、生涯まくり続けてやまないもののことで、 ダメ派というのは「いくらまくってもダメ也」とそれらを観ずるもののことである。』として山本氏は 少年のころからダメ派の自覚があったらしい。私にもあったが、それは負け惜しみのダメ派で、 憂鬱を含んだダメ派とは違うのがわかる。 また「買いものぎらい」には『世間には買いものが好きな人と、嫌いな人がいて、私は嫌いな ほうで、ひとたび何か買わなければならないと思ったら、それを苦にして、たいてい半年、 一年、二年を経て、結局買わないでしまうほうである。』と書くが、私も嫌いなほうだが、それは 別の理由であるのが哀しい。 本書の中でのお気に入りは「恵存」で『私は弱年のころから今に至るまで、自信というものを 持ったことがない。自信は暗愚に立脚していると思っている。それらしいものが生じると、私は 我にもあらず常に自ら打ちくだいてきた。』と書き、更に『この年になってまだ自分を天才の 片われだと思うのは馬鹿かきちがいである。』とも云う。ただ、こうして抜き出すとこのコラムの 面白みが全く伝わらないので、本コラムをご覧あれ。 |
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シリーズ | : | 分春文庫 |
初版発行 | : | 1985年6月25日 〔昭和60年〕 |
紹介版 | : | 1985年6月25日 第1刷 |
発行者 | : | 西永達夫 |
発行所 | : | 株式会社 文藝春秋 |
ISBN | : | 4-16-735202-8 |
定価 | : | 340 |
頁 | : | 280 |
印刷 | : | 凸版印刷 |
製本 | : | 加藤製本 |
カバー | : | 早坂 信 |
単行本 | : | 単行本 昭和54年3月文藝春秋刊 |
解説 | : | なし |
かいつまんで言う | : |
山本夏彦氏の文春文庫の2冊目。 本書も当然のように絶版。これでいいのだろうか。 裏カバーに『痛快無比の毒舌と奥の深い教養を存分にお愉しみ下さい。』とあるが奥の深い 教養に裏付けされたものだからこそ許される毒舌なのだろう。 |
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シリーズ | : | 中公文庫 |
印刷 | : | 一九九四年一月二五日 |
初版発行 | : | 一九九四年二月一0日 〔平成6年〕 |
紹介版 | : | 一九九四年二月一0日 初版 |
発行者 | : | 嶋中鵬二 |
発行所 | : | 中央公論社 |
ISBN | : | 4-12-202073-5 |
定価 | : | 580 |
頁 | : | 297 |
印刷 | : | 三晃印刷 |
製本 | : | 小泉製本 |
カバー | : | 五味太郎 |
初出誌 | : | 『ダメの人』 一九八五年六月 文春文庫 文藝春秋刊 |
解説 | : | 久世光彦 |
かいつまんで言う | : |
中公文庫14冊の第9冊目。 これも絶版。ただ、中古では読めますけどね。 解説の久世光彦氏は、後に山本氏と共著で「昭和恋々」を書いており、その他色々と山本氏 と縁が深い人である。 「年を経た鰐の話」の解説にも別の処で書いたものが収録されている。 この解説「たぶん一度死んだ人−山本夏彦という人−」に『かねてから思うのだが、山本夏彦 という人は、こっそり一度死んだことがあるのではなかろうか。人知れず一度死んで、あっち裏 の世界を大急ぎで一渡り見て、また何食わぬ顔で戻ってきたに違いない。そうでないと、いろ いろと辻褄が合わないような気がする。たとえば、一度死んだから、怖いものがない。』と書いて いるが、さもありなん。 |
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